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ムーミン家長

Author:ムーミン家長
どこにでもいるごく普通のムーミン似のお父さん。スナフキン似の妻とノンノン似の娘たちと暮らしている。
人生を折り返したある日、家族平和こそが世界平和へつながる原点だと確信。ムーミン家の長として、世界平和に貢献すべく週末シェフを務めることに。

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『2位じゃダメなんでしょうか?』と訊くのは当り前
常々気になっていたことを少し。

最近、我が国が開発しているスーパーコンピューター『京(けい)』がマスコミを賑わしている。今年の6月に続いて2度目の計算速度世界一と認定されたからだ。先日の朝刊にもその開発分担者である富士通が一面に広告を載せていた。

この『京』については事業仕分けで蓮舫氏が「世界一になる理由は何があるんでしょうか?2位じゃダメなんでしょうか?」と発言して話題になった。色々な意見があったが、家長は、これは国民を代表する国会議員の質問として、至極まっとうなものだったと評価している。

マスコミは「2位じゃだめなんでしょうか?」という部分ばかり取り上げるが、これはその前の「世界一になる理由は何があるんでしょうか?(どういう目的で開発しているんでしょうか?)」を強調しているに過ぎないだろう。彼らはいったい皆に何を伝えたいのか?批判したいのか、それとも共感しているのか?

常識的に考えれば、この借金地獄の日本という国でまさか計算能力世界一と認定されるためだけの目的で総事業費1,120億円(国費が約1000億円で富士通が約100億円)をかけてコンピューターを開発するとは思わないだろう。仕分け現場での説明が致命的にヘタだっただけで、実際には何らかの困難な事業を成し遂げるための手段(道具)として開発しているのだろうと家長は好意的に考えていた。そういう目的を達成するものならば当然のことながら(結果的に)世界1の計算能力を誇ることになる、という意味なのだろうと。

しかし、そうではないようだ。

Wikipediaによると『プロジェクトの目的は、過去に世界最高性能を記録した数値風洞、CP-PACS、地球シミュレータに続くナショナル・リーダーシップ・スーパーコンピュータの構築、およびプロジェクトを通じた計算科学・計算機科学分野の人材育成』なのだそうだ。

つまり国威発揚と計算及び計算機科学分野の教育を目的としているということだ。

今の日本にこの手の国威発揚が必要なのだろうか?この計算能力競争は果てしなく続くもの。久々に1位をとったと宣伝しているが、ずっとそれを維持できるものではない。どこかの国に追い抜かれる度に1000億円以上もの国費を使い新たな記録を打ち立てようとするつもりなのか?ちなみに、年間の運用費は120億円。何故か仕分け当時の80億円から増額しているらしい(11月17日の朝日新聞朝刊より)。

また、計算機科学の基礎研究と教育についてだが、『京』は富士通と理化学研究所との共同開発であり、日本全体の技術者育成に効果を及ぼしているのだろうか?この『京』プロジェクトには元々NECと日立製作所も参加していたのだが、開発費(負担額)が100億円を超えてあまりにも過大だという理由で撤退している。つまり、NECと日立はこのプロジェクトのコストパフォーマンスを問題視したということだ。

さて、別の問題についても考えてみたい。『地球シュミレーター』というのを憶えているだろうか、7年前に横浜に設置された計算能力世界一だった日本のスーパーコンピューターだ。このコンピューターは今後、どう運用して行くつもりなのだろう?これの年間運用費は50億円かかるらしいのだ。

世界一の座を奪われる度に新たにコンピューターを作り続け、古くなったものも維持し続けて行けば日本中スーパーコンピューターだらけになって、巨額な運用費を払い続けねばならない。本当にそれが無くてはならないのか?という質問が出てくるのは当然だろう。

一方で、「みんなのスパコン」の精神を掲げた東京工業大学のスーパーコンピューター『Tsubame2.0』のように構築費34億円(『京』の約1/30)で、年間運用費2億円(『京』の1/40)ながら、計算パフォーマンスは世界第5位のものもある。省電力評価では世界第2位だ。こういうものにも焦点を当てて話題にすれば、スーパーコンピューターとは何かを知り、また、構築の意義を考えるきっかけになるように思う。

マスコミはワイドショー的な報道は止めて、より問題点を掘り下げ、私達一般人に対しても分り易く、また問題を提起するような解説をしてくれないだろうか?それが本来の役目なのだから。
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